効果的なウォーミングアップのために必要なこと
こんにちは、よがくらげ雅子です!
今日は、レッスンスタートのウォーミングアップで行うアーサナ、ストレッチにはどんな意味があるかをじっくり考えてみたいと思います。
当然ですがレッスンの冒頭でいきなり立位のハードなアーサナをとるクラスは少ないですよね。
例えばアシュタンガヨガやシヴァナンダヨガなどのように流れがある程度、あるいは完全に決まっているものは別ですが、自分で組み立てる場合はおそらく最初は座位や仰臥位で始めることが多いのではないでしょうか。
レッスンの準備段階とも言えるこのパートはどんな意味があるのか、何ができれば理想的なのかをしっかり理解して組み立てることは、レッスンの質を向上させるために大切です!
ウォーミングアップの目的
レッスンスタートのウォーミングアップは、中盤以降のアーサナを充実させるために欠かせないパートです。
まずは、この部分の目的について考えてみましょう。
●怪我を防ぐための準備運動としての役割
何と言っても、準備運動にならなければ意味がありません。
中盤以降にアーサナの強度が上がっていっても安全にレッスンを行えるように、受講者の体を整えるシークエンスを組むのはインストラクターの重要任務。
そのためには、体の各関節や筋肉をバランス良くほぐしておくことが必要です。
●呼吸や体の感覚に意識を向け、集中力を増す役割
日常から少し距離を置いて自分と向き合い充実したレッスンを行うために、呼吸と体の感覚を繊細に感じ取れるよう受講者を導けると、レッスンの充実感が変わってきます。
レッスンの雰囲気作りをする上でも重要な場面ですし、ここで受講者の集中力を引き出すことができれば、そこから先のアーサナの効果が大きく変わってきます。
●レッスンのテーマや目的に向けての体の調整
ピークポーズ、あるいはレッスンのいちばんの山となる部分に向けて、序盤から少しずつパフォーマンスが高めていけるとアーサナが深まりやすいですよね。
例えばトリコナーサナがその日のヴィンヤサの重要アーサナであれば体側のストレッチを多めに取りいれたり、ウルドゥヴァダヌラーサナがピークポーズであれば肩関節や背骨の柔軟性を引き出すウォーミングアップに取り入れたり、というように。
ウォーミングアップの組み立てで意識したいこと
以上を踏まえて、レッスン序盤のウォーミングアップの組み立てで押さえておきたい具体的なポイントをまとめてみると…
●脊柱の全てに動きを取り入れておく。
体の軸である脊柱は自律神経と関わりが深く、アーサナを行う上でもっとも重要な関節です。
脊柱の矢状面(背骨を丸める、そらす、といった縦の動き)、全額面(側屈)、水平面(捻る)の動きを全て取り入れておくことで、1つ1つの動きが相乗効果で高まります。
また、特に矢状面の動きは吸う、吐く、という呼吸と深く連動しているので、呼吸と体の感覚に意識を向け、内観を促す意味でも欠かせません。
●脊柱、肩関節、股関節、を動かしておく。
どんなアーサナをとるにしても体の大きな関節を整えておくことはとても大切。
特に肩関節や股関節を動かすことで、より機能的に脊柱の動きを引き出すことができます。
例えば下記画像のウォーミングアップは、肩関節の動きによってさらに脊柱の動きを深めています。
受講者のレベルやレッスンテーマにかかわらず、特に人間の体の大きな関節である脊柱、肩関節、股関節を動かし、それぞれの可動範囲を無理なく広げておきましょう。
レッスンには時間や様々な条件がつきものですが、どんな時でもこのポイントは押さえておきたいですね。
★ウォーミングアップの引き出しを充実させよう
レッスン序盤のウォーミングアップでは、その日のテーマをより深められるように組み立てたいですよね。そのためにも、狙った箇所に効かせられる、目的別のウォーミングアップのバリエーションを持っておくと、レッスンの幅も広がります。
そしてウォーミングアップのような、いわゆるアーサナ未満のちょっとした動きや体の使い方は引き出しが多いほど、中盤以降のアーサナにも応用することができ、バリエーションのある飽きないレッスンを提供していきたいインストラクターにとっては特に重要で、美味しいところです!
そんなこんなで、私はこのウォーミングアップのネタを考えるのが大好きです(笑)
もちろん日頃から自分の体でしっかりシークエンスを試し、気持ち良いと感じる動きを取り入れることは欠かせませんが、さらに呼吸が深まる理論的な観点も学び、狙いを外さない質の高いレッスンを提供していけると良いですよね。
Yoga Sequence Designでは、本当に効果のあるレッスンを提供したいと願う全てのインストラクターにとって重要な、シークエンスの組み方が学べます。