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自律神経について、説明できますか?

皆さまこんにちは、ヨガインストラクターのよがくらげ雅子です。

突然ですが、自律神経について説明できますか?

「交感神経と副交感神経があって…」

「自動的に働いてる体の機能…?」

もしあなたがヨガのインストラクターでなくても、このくらいは何となく聞いたことがあるのではないでしょうか。

ですが、もしあなたがインストラクターであれば、もう少し具体的な認識が必要かもしれません。

なぜなら、ヨガのレッスンにおいて、アーサナで自律神経に働きかけることで生理学的に作用する深いリラクゼーションを提供することは、最も重要な目的だからです。

自律神経の働きを確認しよう

自律神経は前述したように、交感神経と副交感神経があります。

交感神経は活動的なスイッチであり、興奮の刺激としてノルアドレナリンなどの神経物質を全身のさまざまな器官に伝えるために脊髄と各器官をつないでいます。

副交感神経は交感神経とは逆に弛緩へのスイッチです。臓器内やその付近にある神経節を隔ててアセチルコリンという神経伝達物質を放出することでリラックスした状態へ導きます。

どちらも生きる上で欠かせない働きであり、それぞれの優位性がうまく切り替わることで、呼吸や睡眠、摂食、生殖機能などの基本的な身体機能が円滑に働きます。

では、それらはどんな要因で切り替わるのでしょうか?

状況の変化に対応する体

例えば今あなたがリラックスした状態で快適な部屋のソファで過ごしているとしましょう。日が落ちてきて気温が下がって来ました。どう感じるでしょうか?

「ちょっと冷えてきたな…羽織ろうかな」

と思いますよね。この時、体は温度の低下を察知して、肩周りを緊張させ体温調節をしています。

リラックスして副交感神経優位だった自律神経は、少し交感神経へとシフトします。

では、もっと寒い外を荷物を持って歩いているとしましょう。

気味の悪いことに後ろからちょっと見た目ヤバめの強面男性が意味不明なことを呟きながら後をつけてきているようです!

「こっわ!ついてないわ今日、早よ帰りたい!」

心拍は上がり肩はすくみ歩調も早まります。

そしてやっとの思いで、この同じ部屋に、帰ってきて荷物を下ろしソファに腰掛けた瞬間はどうでしょう?

今まで歩いていた外と比較して適温の部屋で、精神的にも安全が確保されほっと一息ついたとき。交感神経優位の状態から副交感神経が働き、リラックスしますよね。

両者は同じ部屋で同じソファに腰掛けていても、自律神経の切り替わりは真逆ということです。

つまり、交感神経と副交感神経は、

●前の状況との比較

●経験則からの状況判断

などにより切り替わります。

ここには五感が大きく影響しています。温度を感じたり、視覚や聴覚から危険を察知したり、それによって体をリラックス状態にしたり、臨戦体勢にしたりとコントロールしています。

つまり、

自律神経とは、五感で判断した周りの状況から体内を順応させる器官である

と言えますね。

レッスンで自律神経をコントロールするいろんな方法

満足感のあるヨガのレッスンの条件として、充実したシャバーサナは欠かせません。

日常生活ではなかなかたどり着くことのできない深いリラクゼーションは、受講生に効果を実感させ「また受けたい」と思わせる大きなきっかけになります。

そのために、前のアーサナで深めた吸気(交感神経)や呼気(副交感神経)を次のアーサナでコントロールしながら呼吸を深めていくシークエンスの理論が必要になります。

さらに、ちょっとしたことで最後のシャバーサナでより効果的に副交感神経へスイッチすることができます。

●アシュメル反射

例えば、少し重みがある柔らかい物を目蓋の上に載せることで、とてもリラックス効果が高まるのをご存知ですか?

これをアシュメル反射といい、効果的に副交感神経を働かせる方法の1つです。

アイピローなどはまさにこの反射を利用したリラクゼーションアイテムです。

すり合わせて温めた掌で目蓋を優しく圧迫することでも同様の効果が得られますよね。レッスンで取り入れているインストラクターも多いのではないでしょうか。

●照明を落とす(視覚)

当たり前のことですがシャバーサナに向けて徐々に照明は落としましょう。逆に、運動量の最も多くなるアクティベーションの部分では照明は明るめにして交感神経をしっかり働かせると、それとの対比としてより副交感神経も働きやすくなりますね。

●音響を下げ声色も優しく(聴覚)

音楽をかけていれば、その音量は徐々に下げていきましょう。また、音の種類もリラックスが深まるようなチョイスをしたいですね。そしてインストラクターのガイドの声もとても重要です。

声の質は変えられなくても、声色はコントロールできます。

安心感を誘い、耳に優しく届くような声でのガイドを行うことで、受講生の五感に働きかけることができるでしょう。

自律神経の働きを理解し、コントローすできるインストラクターになろう

いかがでしたか?理解しているつもりでなかなか深くは理解していない自律神経。

ヨガのインストラクターであれば外せないポイントです。

受講生の自律神経にしっかり効かせるレッスンをするために、自律神経への深い理解と、それをコントロールするシークエンスの理論は欠かせません。

シークエンス講座では、シークエンスの組み方はもちろん、その客観的な理由を学ぶことができます。だから、自分のレッスンに応用していくことができるんです。

野村賢吾先生によるオンラインでのシークエンス講座

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この講座はこんな方にオススメです。

・シークエンスの組み方を基本から学びたい

・ティーチャートレーニングは卒業したが自分のシークエンスに自信がない

・解剖学的に呼吸を深めるシークエンスを提供したい

・アーサナと自律神経系への作用を学びたい

・生理学的に作用する深いリラクゼーションを提供をしたい

*講座日程

●2021年5月シークエンス講座開催

5月シークエンス講座平日水曜コース開催
5/12,19,26  19:00-21:00

*各セクション 

(Zoomでのライブクラス2h、動画講義3h、オールカラーのテキスト代含む)

*3本セット 

(全ての動画講義、Zoomでのライブクラス3日、修了証が発行されます)

講座の詳細、オフィシャルラインはトップのリンクからどうぞ。過去「身体の力みをとるビンヤサシークエンス講座」を受講された方の受講方法なども詳細をご覧下さい。

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