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どこにあるか知っていますか?QOLを左右する腰方形筋

皆さまこんにちは、ヨガインストラクターのよがくらげ雅子です。

私たち人間は、日常的に二足歩行を行い、立ったり座ったり前屈みになったり、といった姿勢で色んな行動を行っています。

上半身と下半身の感覚を繋ぎ、円滑に動かすためには腰椎や骨盤周辺の筋肉をいかに良いコンディションで保てるかが重要になります。

疲れや凝りを感じる箇所は個人個人の様々なライフスタイルや、生まれつきの骨格などによって変わってきますが、今回はその中でもアンバランスやコリが生じやすい腰回りのケアについて、背面の筋肉で最も深部にある腰方形筋の動きを良くするためにヨガでできるアプローチを探ってみましょう。

■背面の筋肉で最も深部にある腰方形筋

腰方形筋は、背面の筋肉で最も深部にあり、腸骨稜・腸靭帯から第12肋骨、腰椎1番~4番の椎体の肋骨突起に繋がっています。

この筋肉は脊柱の安定のために重要な役割のある筋肉であり、姿勢保持にも大きく影響しています。また、腰方形筋は左右の対象に付着する筋肉のため、どちらかの筋肉が硬くなったり、筋力が低下してしまうと、骨盤の歪みを引き起こし、腰痛などの原因になることがあります。

二足歩行を行う人体にとって、体を安定させるためには重要な筋肉であり、逆に言えば日常的に負担がかかりやすい箇所だということですね。

■腰方形筋の働き

腰方形筋は脊椎を側屈させ、腰椎を広げる働きをします。例えばウッターナーサナやパスチュモッターナーサナのような前屈の際にも腰椎を伸ばすために腰方形筋を使っています。

そしてこの筋肉は姿勢の悪さを調整する際に硬くなりやすく、そのため片側だけに痛みが出ることが多いのも特徴です。たとえば、よく座る家のソファとテレビの位置関係、生まれつきの骨格や偏った運動によって生じた左右差などが、よくみられる腰方形筋の張り、凝りの原因になり得ます。

ほとんどの人が左右で長さや硬さが違い、約2割の人には臨床的に意味のある差(2センチ以上の差)が認められます。

■腰方形筋を効果的にストレッチできるアーサナは?

側屈や腰を伸ばすという動きはヨガではとてもよく行うので、色んなアーサナで腰方形筋をストレッチすることができます。

例えば立位では、代表的な側屈のアーサナであるトリコーナーサナや、ウッティターパールシュヴァコーナーサナ。パールシュボッターナーサナは日本語で「体側を強く伸ばすポーズ」訳される通り、正しく行うことで腰方形筋を効果的に伸長させることができます。

また、座位での側屈や、仰向けで行うジャタラパリヴァルタナーサナなども、腰方形筋をストレッチし、緩めるのに適しています。

日常的に負担がかかりやすい腰部の痛みの緩和や凝りの軽減のために、ヨガでアプローチできれば受講生の満足感も高まることでしょう。

それらのアーサナをじっくり行うことも効果的ですが、シークエンスでさらに動きを良くするためには、どうすれば良いでしょうか?

■腰部の凝りをシークエンスでケアするには

●後屈→前屈→旋回

シークエンスで腰部の凝りや痛みをケアするためには、やはり日常的な負担で硬化した筋肉を緩める必要があります。

アーサナには腰方形筋をストレッチできるものも多いですが、後屈の要素を含むものなど、行い方によっては腰部に負担がかかりやすいものもありますよね。

シークエンスで腰方形筋をストレッチするアーサナの効果を高めるためには、腰部への負担を都度回収するアーサナの並びを意識すると良いでしょう。

基本の矢状面(背骨の縦の動き)で後屈位と前屈位を繰り返すことで腰回りの筋肉に負担をかけずに緩めていくことができます。また、背骨の旋回運動で椎骨の間隔を広げる動きを足すことで、より効果的に腰部のストレッチにつながります。

●後屈→側屈→旋回→解放

側屈のアーサナを後屈の後に配置するシークエンスは、腰方形筋へのストレッチ効果が最も高いヴィンヤサのシークエンスと言えるでしょう。

さらに、そこからリバースウォーリアなどの骨盤を開く吸えるポジションに移行することで心地よく呼吸も深めていくことができます。

■身体のポジションと自律神経は深く関わっている

今回は背面の最も深部にあるコアマッスル、腰方形筋へのシークエンスでのアプローチを探ってみました。

こういった深い場所にある筋肉を緩めるためには、呼吸と動きをリンクさせるヴィンヤサのシークエンスが大変有効です。

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