シークエンスを時間内に完結させる、足せるアーサナ引けるアーサナ
みなさまこんにちは、よがくらげ雅子です。
プロのインストラクターとして必要なスキルは色々ありますが、もしスケジュールを組まれたヨガスタジオなどで受持つ場合、与えられた時間の中でレッスンの起承転結をうまく紡ぐことは、その中でも最も基本的で、そして外せないことなのではないでしょうか。
ところが、同じシークエンスであっても必ずしも同じ時間におさまるとは限らないのがヨガのレッスン。
想定以上に思っていたアーサナのアシストやナビゲーションに時間がかかることもあれば、受講生のキープ力やレベルも毎回同じではないので、レッスン毎にシークエンスにかかる時間が変動することの方が自然と言えるかもしれません。
では、与えられた時間の中で、クオリティを保ちつつ満足してもらえるレッスンを提供するためには、どんなスキルが必要なのでしょうか?
レッスン全体の起承転結を設定する
まず、どんなレッスンでも冒頭のウォーミングアップと、終わりのシャバーサナ(クールダウン)は欠かせないでしょう。場合によってはウォーミングアップ無しでどんどん行うレッスンもあるかもしれませんが、理想的には準備運動を兼ねたウォーミングアップを行う方がレッスン全体の効果をあげることができます。
また、レッスンのテーマによって、シークエンスには省くことのできない部分がありますよね。
例えば「肩こり解消」にアプローチすることを目的としたレッスンであった場合、肩関節へアプローチするアーサナを省くわけにはいきません。
ピークポーズを設定している場合であっても、そこへ繋がる省くことができないアーサナがあることでしょう。
レッスンの構成に必要なのは、まず起承転結のベースとなる軸の設定です。
シークエンスの外せない『節』と調整用の『節』
例えば、ピークポーズをアルダチャンドラーサナに設定し、そこへ向かうまでのシークエンス例を見てみましょう。
この場合、シークエンスを点線内で囲った4つの節に分けることができます。
さらに黒い点線内で囲った2つの節、
一番上の膝位のサイドアングルを含む節と
一番下のアルダチャンドラーサナへ直結する節は、
易しい膝位のバランスから完成ポーズへ洗練させていくという流れとしては、必須と考えていいでしょう。
その中間にあるグレーの点線内の節は、必ずしもどちらも行わなければいけない節ではありません。レッスン時間に応じて、また、より強化したい箇所を考慮しながら選択可能な節となります。
あるいは、ある程度ヨガに親しんでいる受講生のクラスであったり、45分間レッスンなど時間が短い場合においては中間のグレーの節を省略するという選択肢も出てくるかもしれませんね。
このように、レッスンのベースとなる起承転結の軸上に、時間やその他の要素によって組み替えや取捨選択可能な節を多く持つことが、与えられた時間内でクオリティの高いレッスンを提供するインストラクターのスキルになっていきます。
シークエンス理論に基づいた効果的な引き出しを、増やそう
もちろん、このようなシークエンスの節は、闇雲にアーサナを繋げばいいというわけではありませんよね。
・効果的に呼吸が深まること
・体にとってアーサナの鍛錬になること
そういったポイントをしっかり押さえた節は、様々な強度別、テーマ別のレッスンの構成に大いに役立ちます。
そして全体の起承転結にも、小さな節の中での流れにも、効果的なシークエンスの基本理念が生きてきます。
ヨガシークエンスデザイン公式YOUTUBE シークエンスの基本理念
この講座はこんな方にオススメです。
・シークエンスの組み方を基本から学びたい
・ティーチャートレーニングは卒業したが自分のシークエンスに自信がない
・解剖学的に呼吸を深めるシークエンスを提供したい
・アーサナと自律神経系への作用を学びたい
・生理学的に作用する深いリラクゼーションを提供をしたい
*講座日程
2021年2月シークエンス講座開催
日曜コース 2/7,14,21
水曜コース2/10,17,24
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(Zoomでのライブクラス2h、動画講義3h、オールカラーのテキスト代含む)
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(全ての動画講義、Zoomでのライブクラス3日、修了証が発行されます)
講座の詳細、オフィシャルラインはトップのリンクからどうぞ。過去「身体の力みをとるビンヤサシークエンス講座」を受講された方の受講方法なども詳細をご覧下さい。
芸術大学卒業後、デザインの仕事に就くが、消費サイクルの短いデザイン業に疑問を感じ、30年以上のヨガ愛好者である母の影響で続けていたヨガに更に本気で向おうと決意、ヨガインストラクターに転職する。現在は3人の子育てをしながら幅広い年齢層に多様なヨガを指導。