生徒さんの苦手なポーズを克服するために意識すべきこと3つ
あなたがこれまで受けてきたレッスンの中で、満足度が高いレッスンとはどんなレッスンですか?
- たくさん体を動かしたレッスン?
- たくさん汗をかいたレッスン?
- とても気持ちよくシャバーサナでゆっくりと休めたレッスン?
- できなかったポーズができるようになったレッスン?
- 新しい体の動かし方に気づいたレッスン?
「このレッスンを受けてよかった!」と思う要因は様々あると思います。
「満足できた」と思うレッスンを振り返ってみてどんなことが要因にあるかを紙に書き出してみましょう。そして、もしあなたがヨガインストラクターなのであれば、自分がその要因を提供することができないかを考えてみましょう。
今回は生徒さんの満足度を高める方法の一つとして、苦手だったポーズが克服できるヨガレッスン、もしくはできなかったポーズができるようになるヨガレッスンとはどんなものなのかについてご紹介していきます。
1.全身活動と呼吸で体をほぐし温める
最初に意識すべきことは、全身をまんべんなく使い、苦手なポーズをするまでにしっかりと身体全体をほぐし温めている状態を作るということです。
たとえば朝起きた時と日中活動している時とでは、体の柔軟性は異なります。朝起きた時の方が体が硬く、活動始めて体が起きた状態のときの方が柔軟性は高いです。
その原因は寝ている間は長時間同じ姿勢を保っており、体がほぐれていないという点や、寝ている間は活動していないので体が温まっていないという点があります。
ヨガレッスンでも全身をまんべんなく使い、呼吸を深めることによって全身をほぐし温めることができれば、体の可動域も広がり難しいポーズでも取り組みやすくなります。
後屈を深めたい場合に、一生懸命に後屈の練習ばかりをしていても背中や腰回り以外の部分がほぐれていないため、全体的に効率が悪くなってしまいます。それよりも全身を使って体をほぐした後で、後屈に挑戦するほうが身体全体を柔らかく上手に使うことができます。
難しいポーズ、できないポーズ、苦手なポーズにとらわれることなく、まずは全身を動かし体をほぐしておくことを意識しましょう
2.ピークポーズまでのシークエンスを意識する
次に意識すべきことは、苦手なポーズに向けた準備のポーズを行うことです。
難しいポーズや多くの人が苦手とするポーズは、レッスンのクライマックスのところに持ってくることが多く「ピークポーズ」とも言われます。本当に良いシークエンスというのは、前半のポーズの流れがすべてピークポーズに向かって組まれています。
たとえば後屈のチャレンジング的なポーズに挑戦するのであれば、少しずつ少しずつ後屈が深まるようなポーズを取り入れてシークエンスが組まれています。最初から少しずつ後屈をおこない、体に慣れさせていることで、急に後屈のポーズに挑戦した時よりも深い後屈が可能になります。
チャレンジング的なポーズをクライマックスに持ってくるときにはそのポーズに向かって体が動かされるシークエンスになっているか、ということを確認しておきましょう。
3.カウンターポーズを上手に取り入れる
最後に意識すべきことは「カウンターポーズ」です。「カウンターポーズ」と言う言葉を聞いたことがありますか?
「カウンター」とは反対のものや、対(つい)になるものという意味です。ヨガにおけるカウンターポーズとは、簡単に言うと1つのポーズをした後に、次に今とは反対の動きとなるポーズを取り入れることを指します。
例えば後屈のポーズをしたのであれば前屈のポーズがカウンターポーズになり、背骨を反るポーズをしたのであれば背中を丸めるポーズがカウンターポーズになります。
反対の動きとなるポーズを取り入れることによって、心や体の状態をニュートラル、中心に戻してバランスをとっていくための流れです。
このカウンターポーズを上手に取り入れることでポーズを深めていくことができます。たとえば後屈をピークポーズに持っていきたい時に、ピークポーズの前に後屈のポーズだけを取り入れていても後屈のポーズを深めることは難しいです。
硬いバネをイメージしてみてください。とても硬いバネであれば引っ張って伸ばそうとしても難しいですし、反対に押して縮めようとしてもとても力が入りますよね? 逆に柔らかい羽根であれば引っ張るととても簡単に伸びてくれて押して縮めようするとギュッと小さくなってくれます。これが柔軟性の違いです。
つまり筋肉を伸ばす方だけが得意、縮める方だけが得意と偏った動きをするよりも、伸ばす・縮める=収縮・弛緩するという、両方をしてあげることがより柔軟性を高めることにつながります。
動かしたい方向とは反対の方向に体を動かすことで、より動かしたい方向に体が動かすようになると覚えておきましょう。
また、カウンターポーズを取り入れる効果は、ポーズを深めるためだけではありません。ポーズの効果を体に染み込みやすくさせる効果もあります。自律神経の面を考えても、交互にポーズをおこなうことで、交感神経と副交感神経にバランスよく働きかけることができます。
まとめ:苦手なポーズの克服には3つを意識しよう
生徒さんにとって苦手なポーズを指導する時には、上記で説明した3つのポイントを上手に使っていきます。
- 全身の準備
- ピークポーズまでの準備
- カウンターポーズを取り入れる
今回は後屈のポーズを中心に説明しましたが、他のポーズでもこれは適用できます。例えば ハンドスタンドなど腕の力やバランスを使うポーズが苦手な方も多いですよね。そういったポーズに挑戦する時に腕や胸の筋肉を鍛える動きばかりを取り入れていてもなかなかポーズの完成形に近づくことはできません。
まずは全身を使った準備運動から始めハンドスタンドに向けて腕や胸の筋肉の使い方をマスターしそして筋肉を強化するだけではなくストレッチも取り入れてより強化しやすい筋肉の状態を作っていくことが大切です。
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UNIBRAND主宰
個人事業主さんや中小企業のWEBマーケター。国家資格:中小企業診断士取得中
2010年にRYT200を取得しヨガインストラクターとして活動した後、ヨガ業界の裏方に。
国内外の著名なヨガ講師200人以上をブランディングし、ヨガスタジオの立ち上げやウェブメディアの制作に携わるほか、日本最大級のヨガメディアの編集長として働いた後2019年に独立。
現在は、ヨガ講師を中心に個人事業主や中小企業のWEBマーケティングを担当し、売上げアップに貢献している。
webサイト→https://unibrand.jp