どう組み立てる?受講生のレベルが幅広すぎるクラスのシークエンス
皆さまこんにちは、ヨガインストラクターのよがくらげ雅子です。
レッスンを担当していると色んな問題に直面することがありますよね。今回その中でも多い
●受講者のレベルが幅広いクラスでのシークエンス
について、考えてみたいと思います。
強度やレベルが明記されているスタジオでのレッスンや、マタニティヨガ、椅子ヨガ、などのようにある程度受講生の層が絞られてくる場合は、シークエンスの内容も受講生のレベルに合わせて組むことができますよね。
ですが、大きなイベントでのクラスや、老若男女入り乱れ人数も多くなりがちなフィットネスクラブでのヨガクラスなどは、受講生のレベルもまちまちですし、パーソナルな対応をすることもできません。。
では、そういったクラスのときにはシークエンスの軸をどう捉えるべきでしょうか?
ピークポーズを決める?低いレベルに合わせる?
例えばこういったレベル幅の大きいクラスの場合、ピークポーズを設定し、それに向かうためにレッスンを組み立てるのは間違いではありませんが、大正解とも言えません。なぜなら、かたやハイレベルなアーサナをとれる人にとっては物足りなさを感じる可能性がありますし、かたや簡単なアーサナもまだなかなか難しいという人にとっては達成感を感じにくく、続けるモチベーションに繋がりにくいからです。
では、初級の層に合わせて、簡単なレッスンを提供するのが良いのでしょうか?それもまた間違いではありませんが、レベルを落とすことだけを考えてクラスを構成すると、締りのない内容になってしまいます。中級以上の受講生には物足りないばかりか、初級の受講者にとってもヨガで深まる呼吸の心地よさを感じることができず、結果としてどの層も満足できないレッスンになりかねません、これだけは絶対に避けたいですよね´д` ;
ではこう言ったクラスでは、何を軸にシークエンスを組めば良いのでしょうか?
オールレベルの受講生に響くレッスンをするためには
オールレベルの受講生へレッスンを提供する場合、アーサナの完成度を目指すよりも、生理的に作用するシークエンスを構築することが何より重要です。
そのために意識すべきは、とても単純ですがやっぱり、いかに効果的に呼吸を深めるかです。
呼吸は最もコントロールしやすい自律神経へのアプローチであり、呼吸を深めることで精神的、身体的に深いリラクゼーションとリフレッシュができます。
レベルに関係なく生理的に作用するシークエンス
少し基本的なことに立ち返ってみましょう。アーサナの完成度は何で決まるのでしょうか?もちろん美しいアーサナはそれ自体が心身に効果をもたらしますが、完成形は人それぞれです。つまりアーサナの形の美しさがアーサナの完成度を決めるわけではありません。
アーサナの完成度は、その人の心拍や呼吸にいかに有益に作用しているかどうかで決まります。
例えば、図を見てみましょう。
ベーシックな太陽礼拝は吸えるポジションと吐けるポジションが交互に配置されており、これだけでとても効果的なヴィンヤサのシークエンスですよね。
1つ1つのアーサナを見ると深い前屈やチャトランガダンダーサナなど、レベルの高いものも含まれていますが、では初心者では太陽礼拝による呼吸の心地よさを感じられないかというと決してそうではないことは、多くの軽減法が物語っています。
つまり、アーサナ1つ1つの完成度が、練習の効果を左右するわけではないということ。裏を返せば、簡単なアーサナでも呼吸をコントロールできるということです。
図を見てみましょう。
左の体位はツイストのリラクゼーションポーズですが、胸が広がり心拍が上がり易い吸えるポジションです。そこから上体を閉じるだけで、安心感が増し心拍が下がりやすい吐けるポジションへと変化し、さらに深いリラクゼーションへと導かれます。
このように、どんなアーサナであれ、その体位が生理学的にどう影響するのかを理解できていれば、上級者、初心者に関わらず「集中→呼吸の深まり→深いリラクゼーション→心地よい覚醒」という理想的なヨガの効果を辿ることができます。
多くの人にとってヨガの恩恵を感じてもらえるレッスンを提供するシークエンスのために意識すべきはアーサナの完成度ではありません。
また受けたい!そう思ってもらえるシークエンスの組み方は、ヨガの生理学的な作用を深く学ぶことができるシークエンス講座でしっかり学ぶことができるんです。
***
この講座はこんな方にオススメです。
・シークエンスの組み方を基本から学びたい
・ティーチャートレーニングは卒業したが自分のシークエンスに自信がない
・解剖学的に呼吸を深めるシークエンスを提供したい
・アーサナと自律神経系への作用を学びたい
・生理学的に作用する深いリラクゼーションを提供をしたい
*講座日程
●2021年4月シークエンス講座開催
日曜コース 4/11,18,25
水曜コース4/14,21,28
*今お申し込みすると来年開催の講座に無料で再受講が可能で理解が深まります!
*各セクション
(Zoomでのライブクラス2h、動画講義3h、オールカラーのテキスト代含む)
*3本セット
(全ての動画講義、Zoomでのライブクラス3日、修了証が発行されます)
講座の詳細、オフィシャルラインはトップのリンクからどうぞ。過去「身体の力みをとるビンヤサシークエンス講座」を受講された方の受講方法なども詳細をご覧下さい。
芸術大学卒業後、デザインの仕事に就くが、消費サイクルの短いデザイン業に疑問を感じ、30年以上のヨガ愛好者である母の影響で続けていたヨガに更に本気で向おうと決意、ヨガインストラクターに転職する。現在は3人の子育てをしながら幅広い年齢層に多様なヨガを指導。